脂肪燃焼団のおふとりさまですが相席よろしいですか?

脂肪燃焼団のメンバーが日々思ったこと、食べたものなど。

香港の街を包んだコブラジャンプの話。




そうなんです。
アニソンディスコさんの伝家の宝刀、コブラをやってしまいました。


正直、なずはともかく、私ヘロウはこの曲、やるつもりはありませんでした。


僕らにとってコブラは特別中の特別。
土曜の夜中1時、ハイテンションの新宿の地下でこのジャンプをして「アニソンで踊るっていうのはこんなに楽しいことなのか!!!!!僕もやってみたい!!」
という衝撃から、キャリアが始まりました。きっかけの曲です。


ハム太郎とは違うんです。


単なる 「これが日本の流行歌ですよ特集」の中には組み込めない、万感の思いがある曲なんです。


まあ、ハム太郎も、やったけどな!!!!!


(※もちろんハム太郎も尊敬するDJさんのルーティンなので、そこは手抜きなし。普通のDJと全然違う、インパクトのあるイントロを作って持って行きました)


本家コブラの素晴らしさは、あのキャッチーで革命的なダンスもさることながら、アニソンディスコオールスターによる、完璧なコントロール下にある所だと僕は思っています。
そこに至るまでのアプローチ、ステージ上でかもし出される、どことなく淫靡だけど残念な雰囲気、中盤からなだれ込むコメディ展開、大いなるマンネリ。それに、バードさんのMCによる新たなくすぐりの提供。
すべてに裏付けられた、圧倒的な「説得力」をもって一撃でフロアに致命傷を与えるパワー。
アレがコブラです。
たとえ、同じようにステップ、ジャンプしようが、それはコブラじゃない。
そんなのは、せいぜいシマヘビです。


「猿真似でも何でも、アニソンディスコが、主催の鮫島さんが『みんなでどんどんやっていい』って言ってるんだから、やればいいじゃん、ファンなんでしょ」

そういう単純な生き物じゃないんだ、ファンっていうのは!!!!

 

Twitterで「スターウォーズはエピソード8で完全に終わったわ、もう絶対行かないわ」って言ってる人達いるでしょう。
あの人達に「そうだよね。あれは絶対みんなもクソ映画だと思っているよ」って声をかけてみてください。烈火のごとく怒るから


みんなでやっていい、の「みんな」に入るのはイヤなの!!



僕がやるなら、絶対にそこに「説得力」が宿るか、否か。
単なるBPMの近いもの同士の組み合わせでなくて。
テクニックで放り込むんじゃなくて。
「いやもう、そしたら次はコブラしかないでしょう!!」
それくらいのアプローチが出来るならやってみたいなとは思いました。


が、もちろん、僕ごときが画期的なアイデアをあっさり生み出せるはずもなく。
持ち時間の中には入れませんでした。


ところが当日。予想外の嬉しい事が。
主催者さんと、バックアップのぐっさんが、会場にとりなしてくれて、カーテンコールの時間が生まれました。

あと1曲、チャンスが巡ってきた。

これはもう、苦笑しかないというものです。
やろうよ、と、耳打ちするなず。
しかし、僕はVDJなんで、MP3を流すと画面が静止画になってしまうんです。
それは演出的にバリッとしない。

困ったな…と思っていました。

が。

音源を探すためにHDD内に検索をかけてみると、あったんです。

「あっ」と声が出ました。

初心は忘れやすいものとは言いますが、僕も5年間で1000本以上の動画を作っているうちに、すっかり忘れていました。
いろんな現場に出ているうちに、一番かけたかった曲の動画を、すでに何年も前に作っていたことを。


これはもう、良いんじゃないかっていう気持ちになりました。
演者としては、まだこの曲に手をつけるには力不足ですが、ファンとしてはいいだろうと。
今がその時ってやつなんだろう、と思ってドロップさせてもらいました。

2分あまりのことは夢の景色のようにしか覚えていません。


「これが踊れれば日本中で人気者になれるよ!」
アウトロの、なずのMCで我に返りました。
コイツもなかなかの大物です。さすがにそれは無いだろ、と。
でもホントはやりたかったよね、ごめんね、と思いながら、調子のイイMCをぼんやり聞きながら、心地よい余韻に浸っておりました。


コブラでみなさんが人気者になれるかどうかはさておき。
僕らはあの夜、香港・沙田の街で、コブラを通じてたくさんの友だちを作ることができました。
それは、まぎれもなく、最高の思い出でした。

海外でアニソンDJする上でいちばん大切と思ったこと。

 香港という、生まれてから一度も足を踏み入れたことのない、僕にとってほとんど未知の場所でDJをさせて頂きました。
その上で結局、どんな力が一番大切だったかな…と振り返ってみると……万事、どんな現場でも結局そうなんですけど、やっぱり大事なことは「勘の良さ」だったなと思います。


 香港の、わざわざイベントに足を運んでくださる皆さんは、やはり、本当に現場のイロハが分かっていました。色んな曲に詳しいし、あの曲のときはこう動く、というのを実によく知っている。
どのような内容でも、ある程度の反応を頂けたと思います。
個人的な感想ですが、こういう現場が一番怖い
シンプルなようで、真の反応がものすごく分かりにくい。
ご機嫌に「こなして」いると、知らぬ間に失望されている、一人旅をしている恐れがある。
みなさんご存知、国民的グルメマンガ「食キング」にもありましたよね、そういうエピソードが。
お客さんがみんな残さず食べるから、自分の料理が認められていると勘違いしていたコックさんの話。「みんな残さず食べてる、私の料理は認められている」「違う!客は、安くない金を払わされたんだから、残して帰るのはもったいないと思うから食べているだけだ!お前の料理が評価されているわけじゃない」と、冷や水を浴びせられるエピソード。
あったじゃないですか。
ありましたよね。
とりあえず、あったということにしておいてください。今手元にないんで、確認できないんです。

だから一番必要な力は、知識でも、技術でもなく。
表情から伺い知れない「あれが欲しいよ!」という彼らの内面に迫り、スッと出せるような「勘」。
もう少し具体的に言い換えるなら「他人が感じるであろう快適さや衝動に共感し、それを先取りして提供できる能力」それが必要だと感じました
これって、分かる人には、言葉にするまでもなく、分かっていることだと思うんですけど。

 「勘」は、いくら部屋で練習しても、知識を増やそうと、足しげく色んな現場に通い、ネタを仕入れてこようと、劇的に磨かれるものではありません。
他人の経験、思考回路、趣味嗜好にシンクロすること。お客さんが面白がるものを観て、読んで、同じ空気を吸い、一緒にご飯を食べる。バカバカしいと思うかも知れませんが、そういう時間を過ごすことによってのみ、培われるものと思います。


 今回は、主催者のご厚意で、前日に香港の繁華街を案内してもらえました。
ほんの少しの時間ですが、彼らと強く同期するチャンスを得ました。
版権とか……賞味期限とか……道義的にどうかと思うので、あまり具体的に書くのもなんなんですが、日本でいうレンタルショーケースで、某静岡を舞台にした某アレのご当地ラムネがプレミア価格で売られていたんですね。
「これ、待ってるよ!」 という声が聞こえてくるじゃないですか。
某静岡のこれが通るなら、其秋葉原のアレも「待ってるからね!」と聞こえてきますよね。
やっぱり香港に行かねば、香港の人の待っているものはハッキリ分かりません。
集まってくれる人のことを「見よう」と思うこと。「聞こう」と思うこと。
もちろん、街中の小ネタだけじゃなく、あのスコールの中、酷暑の中、汗をかきかき僕らの案内をしてくれた、主催者さん、スタッフさんの「良いイベントにしてほしい!」という声も、聞き漏らせるものではありません。
今回のチャンスで「勘」の力を再認識させられました。





こんなツイートが話題になっていました。
これが現実だと思います。ある程度いい思いをしてきた僕も冷や汗をかきます。
「これからはやっぱり人よりいい機材を買わないといけないのかなあ~~!」「これからはやっぱりrekordbox djが使いこなせないと通用しないのかなあ~~!!」
DJ3人集まれば機材とレコボの話とよく言いますが。
人が体験してきたこと、楽しいと感じることに思いを馳せる力、そして、望むものを差し出せる力というのも、多くの人に届く、特別な技術のひとつだと、今回の経験を通じて感じました。

DJオファー受けたらこれを食べよう!脂肪燃焼団が香港グルメを徹底解剖!!

 重ね重ね、香港でDJしてきました。アニソンDJユニット脂肪燃焼団のヘロウです。当分自己紹介で言います。告別式でも言ってもらいます
「生前より、世界平和と成城石井が地元に出来ることを誰よりも強く望んだヘロウ様は生前、香港でDJしたことを何よりも誇らしく思っていると周囲に話しておられまして……」。
いやもう、冗談抜きに一生の思い出ですよ。アレは。


 でもね。海外チャレンジって、別に僕ら数名にとっての特別なことではなくなるんじゃないかなと思います。

モンコックのオタク街(香港の中野・日本橋のような場所)の盛り上がり。
すごかったんですよ。
700万人のメガロポリスにふさわしい、活気に満ち溢れた場所でした。
まだまだ大きくなるし、まだまだ刺激を求めている。そんな感じです。
あのパワーを見る限り、今後、香港で日本人が活躍する機会って、これからも増えていくでしょう。
僕は、きらわんの皆さんにピックアップしてもらうという幸運があって、人より早く素敵な経験が出来ました。
でも、それだけです。正しく努力をしていれば、誰にでもチャンスはあると思います。


 さて、いざそうなったときに皆さんが心配なのは、何より「食べるもの」だと思うんですよね。
「水に慣れる」ということわざがある通り、口に入れるモノが自分に合うかどうかというのは、遠征での最も大事なことのひとつです。


 そこで、香港と日本がボーダレスにつながる未来のため、私ヘロウが「香港の食べ物って実際どうなのよ」と言うところを、包み隠さずブログに書いてみようというのが今回の記事です。
香港で食べた色んなものを、箇条書きで紹介します。


 最初に言っておきます。ハッキリ書きますよ。
これは、後世へ残す大事なルポルタージュですからね。
香港の主催者様のご厚意で、本当に色々なものをご馳走になりましたが、ご馳走とか、そういうのは、一切関係ないです。自分の気持に忠実に書きます。お世辞一切なしです。ジャパニーズ、ソンタク、イズ、ナッシング、オーケー!?
さて。それでは順番にご覧ください。

 

 

  • 腸粉

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まずは、飲茶の定番からいきましょうか。これはライスクレープのことですね。
フォーのように舌触りの良い皮で、肉や海鮮の餡を包んで食べる。
ちゅるちゅるとなめらかな食感が舌に心地よく、コクのあるソース…これは醤油ベースなのかな…をつけてしまうと、思いのほか食べ過ぎてしまって……。

いや、これは良くない食べ物だよ、よくない!!
現場が控えているときにこんなものを食べてしまうと、うっかり食べすぎてしまいますよ!やめましょう!これは、ダメです!ダメ!


  • 蠔仔餅

牡蠣をふんだんに乗せた、プレーンのお好み焼き。これ、美味かったなあ。
ソースや醤油を使わないため、味付けに派手さはないんだけど、生地にはじっくり焼き上げられて、牡蠣のうまみがたっぷり染み出しています。
日本人ならやっぱり「牡蠣は新鮮なものをポン酢でちびちび食べるのが一番美味しいよ」って思いますよ。それはもう、当然思います。でもね。やっぱり中国4,000年の歴史はすごいよ。オイスターソースを生み出した国は違うよ。火を通して、旨味を引き出そうって言うわけですよね。本当に美味しい。そう来たかって感じ。僕らの今まで信じてきた常識が軽く覆っちゃうよね。恐ろしいことです。自律神経が弱い人だったら、調子を崩しちゃうかも知れないよね。いやー、これは食べないほうがいいんじゃないかな。


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 少しマイナーな料理からいったから、メジャーな所も紹介しておきます。
人間、食べ物に関しては保守的になりがち。「どんなに美味しいって言われても、自分の知っているメニューが一番いいよ」うん、うん。そういう考え方、すごく共感する。

実際、これら、日本でもメジャーな中華料理はね、現地でも間違いなく美味しいです。
そうだな、知的な言い回しで申し訳ないけど、その美味しさを表現するなら「バンバンジー半端ないって。半端なく美味いって」ですね。

いや、だってさ、いったん、みなさんに考えてもらいたい。
僕らが知っているということは「もともと世界中の人に支持される味付けの料理」なわけですよ。
それを「アジアナンバーワンの所得を誇る、美食家の香港人が通い詰めるレストランの料理人」が作るわけですよ。
香港のレストランの老舗なんて、メジャーリーガーですよ。
バンバンジーにしても、酢豚にしても、美味くないわけがない。

食べましたよ。香港まで行って、わざわざ酢豚。
ホテルの傍にあるローカルレストランの酢豚で。

僕は、この前ヒルナンデスにも出ていた中華街の ●●●●●というお店の、何千円もする酢豚も食べましたけどね。社員旅行で。
遥かに美味かったですよ、香港の街の料理屋さんのほうが。
これがメジャーリーグかと思いましたよ。
酢豚って、豚とかいうくせに野菜料理ですね真髄は。
人参はとにかく甘くて、ピーマンは分厚くてほのかに苦味。最高です。アンサンブル。

やっぱり、スタンダードなメニューは美味いからこそスタンダード。
一流の料理人が作ればさらなり、ですわ。

この王道の旨さは、いちいち、食べるまでもなく明らかでした。
食べるまでもなく明らかなのだから、あらためて食べなくてもいいです。みなさんは。

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そして焼売ですよ、焼売。作り置きなんか問題外ですよ。注文を受けてから蒸すんです。そりゃもう、旨味の塊ですよ。そしてアチアチです。
しかも、このただでさえ美味しい焼売に、カニをのせたりホタテをのせたりするんですよ、香港人は。飽くなき食への探究心。貪欲さですよ。
この彼らのアグレッシブさをイベントの前に目の当たりにしてごらんなさいよ。
きらわんの命知らず&世間知らずな出演者だから正気を保てましたけど、並のDJだったら、間違いなくプレッシャーで失禁してしまいますよ。
いやー、これは、おいそれと食べてはいけません。
恐ろしいです。恐ろしい旨さです。


 

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みなさまもご存知とは思いますが「餃」は蒸し餃子のことです。
日本で一般的な焼き餃子とは違います。
「僕はもう焼き餃子に慣れちゃったから、蒸し餃子なんてなあ…」って思うじゃないですか。

いやいやいやいやいや、なるほど、なるほど、ですよ!食べると!
蒸し餃子、超美味しいよ!!!!!!!
これこそが、本家本元、源流の旨さなんだと再認識します! 
餃子の王将」なんてお店がありますけどね、香港の餃子の美味しさを知ってしまうとちゃんちゃらおかしいです。「餃子の歩兵」に改名したほうがいい。それくらいの力量差は正直あります。
あの、蒸し器とかいうオーバーテクノロジーが良くないですね。邪悪を感じます。蝦、韮、菜…あらゆる素材の旨味をじんわりと抽出し、濃縮し、そしてジューシーな肉汁として口内に弾き飛ばす!!その旨さ!熱さ!やばい!このままでは口の中が……しかし、餃の内に秘められた爆発的な旨味は、僕らから正常な判断を奪い取っています。アチ、アチ、ハフ、ハフ、ああ美味い、熱い、死にそうだ…気がつけば口内は焼けただれています。なんと恐ろしい料理でしょう。もはやこれは兵器です。何という恐ろしさ!これは、イベントの前に食べないほうがいいですね。

  • 包子

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いわゆる中華まんですね。「餡」も「まん」も、僕らの想像を遥かに超える美味さです。
るるぶまっぷる…あらゆるガイドブックに載っていますが、包子の筆頭は、なんといっても「叉焼包」です。
濃厚で深みのある味わいの、ねっとりしたタレ、ずっしりチャーシュー、それをぎっしり、そして、ホロホロ、ほの甘い饅が受け止め、唯一無二の優しい味わいをかもし出します。優しくもズシンと来る旨さ。
「名物に美味いものなし」ということわざがありますが、これを食べてしまうと、もう、この言葉を二度と使うことはできません。
貴重なことわざをひとつ失ってしまうことになるから、皆さんは、なるべく食べないほうがいいでしょう。


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こちらもポピュラー。広東料理、中華料理といえば、やはり粥ですね。
我々がご馳走になったのは、ごろごろ大きな鶏がふんだんに入った「鶏白湯粥」。
いやあ、これがまた絶品ですよ。
骨の髄までダシに使った、鶏の旨みが凝縮されたお粥!!シンプルながらも滋味に溢れる優しくも力強い味わい。五臓六腑に染み渡る美味さとはこのことでした。
でも、ひとつだけ難を言うなら、骨の髄…スペアリブまで使ったお粥ということで、少し小骨が混じっていたのが気になったかなあ。長距離移動の後にうっかり食べてしまい、小骨を飲み込んでしまっては体調管理に影響が大きすぎますよね。まあそんなわけで、みなさんは、食べないほうがいいかも知れないです。


・焼鵝

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ローストグース、焼きガチョウですね。専用の焼き器でこんがりじんわりと火を通し、素材のポテンシャルを保ちながら、多くのスパイスで風味付けされています。
直接食べるもよし、甜麺醤のような甘辛い味噌ダレと、白髪ねぎ、小麦の皮で北京ダックとして食べるもよし。
ガチョウの野性味とスパイスの複雜玄妙な味わいを両立させた、彼らの真骨頂とも肖える食べ物。
チキンに比べると、やっぱりガチョウの風味はキツイ。しかしですよ。このジビエな味わいには強い中毒性があります。もし、この風味があなたの口にあってしまった場合、間違いなく、今後、すべての鳥類が食欲の対象です。本屋さんで井坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」を見かけるたび「美味しそうなコインロッカーだなあ」とつぶやいてしまう特殊な嗜好の持ち主となり、周囲をドン引きさせてしまう可能性が大いにあります。いや、これはおいそれと食べないほうがいいんじゃないかなあ。危険です。危険な美味しさです。



  • 燒腩

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イヤーーハアーーーー!!なんと言っても、コレですよコレ!!
強烈なインパクトがありました!
豚のロースあるいはバラ肉を皮ごとローストしたもので、皮のぱりぱりさと肉のジューシーさは、ムリに例えるなら、まるで高級店のとんかつです。しかし、パン粉や皮を使わないから、とんかつよりも数段香ばしくヘルシー。酸味の効いたマスタードをちょいと添えることで、するすると一皿食べられてしまう。刺激的で懐かしい味。じんわりほとばしる脂。まさに五感が求める味。豚料理の最高峰。
この極上の旨みを知ってしまったら、もしあなたがマイホームを建てようと思ったとき、未来の奥様から「ねえ、あなたは新居に何が欲しい?」という質問に、うっかり「僕は何をおいても豚の檻とロースターかな」と答えてしまいかねません。間違いなく、家庭不和や離婚に陥ることでしょう。そういう意味では、これはもう絶対、最も食べないほうがいい料理のひとつですね。中毒になること間違いなしです。


そして、この①ローストグースに、②皮まで焼いた直火叉焼③蒸し鶏④中華ハム⑤塩漬け半熟ゆで卵の5種の「宝物」を乗せた「五寶飯」という丼ご飯があるんですよ、香港には
どう思います?犯罪ですよ、こんな食べ物。僕は4人家族の家の1食分くらいご飯を食べましたよ。これで。共演者一同、ドン引きでしたよ。マジで
いや、こんな絶味を食べたら胃が破裂してDJどころじゃないですよ。
絶対食べちゃダメです。

  • 鮮蝦雲呑麺

 

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ああっ!!!やっぱり極めつけはコレなのぉ!?コレなのぉ!?

一度知ってしまうと、もはや、口に出すことも恐ろしい、絶で、品な、料理です。

エビの殻や海産物から出汁を摂った濃厚な海鮮スープ。

そのスープに良く絡む極細ちぢれ麺。

大ぶりのぷりぷり、新鮮そのもののエビと、その肉を使った海鮮つみれが、ぎっしりと詰まった餡。むっちりワンタン。

ひとくち口にすることで、感覚という感覚が打ちのめされる濃厚な旨み。官能的とも言える、極上の食感!!
俺が今まで食べてきた海老は一体なんだったんだ!!
その衝撃に、あなたのニューロンシナプスは破壊され、これまでの人生で食べてきた「海老」の記憶をすべて消却してしまうこと間違いなしです。
あなたはその衝撃をきっかけに、カルビーのひねり揚げスナックの名前を忘れるでしょう。東名高速道路のなかでも指折り大きくて、深夜も使える便利なサービスエリアの名前を忘れるでしょう。西麻布のバーで、伊藤リオンに灰皿でぶん殴られた、あの十二代目市川圓十郎の息子である歌舞伎役者の名前を忘れてしまうでしょう。
イベントに大きな支障が出ることは間違いありません。
絶対に食べないほうがいいでしょう。






と、言ったところで広東料理を紹介してきました。
僕もあらゆる美味しいものを食べてきましたからね。じゃっかん辛口の批評になっていたらごめんなさいね。



最後に、もし、このブログを読んでくれた、難しいニュアンスを理解するのが困難な香港の方がいらっしゃったら、もうひとことだけ、シンプルな日本語で伝えさせてください。





上に書いてある、日本語、全部、ネタ。ウソ。
香港のご飯、すべて、スーパーおいしかった。
DELICIOUS & AWESOME!!!!!

最高のチャレンジ!!香港でDJしてきました!!

アニソンDJに足を踏み入れたときから、人並みの夢はありました。


地元で有名になりたい。
クロスオーバーのイベントにも挑戦したい。
他県に出たい。
東京でもやってみたい。
そして、憧れのイベントに出たい。


この辺までかな、夢見ていたのは。


ディスコの神様の気まぐれと、きらわんの後押しのおかげで、夢のその先。


海外公演のチャンスを得ました。


香港です。


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香港。夢のように魅力的な場所でした。


あくまで僕の印象ですが「17歳くらいの街だな」というのが感想です。


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小高い山々と海のあいだの、ささやかな土地に、目もくらむような高層ビルを建て、亜熱帯気候をクーラーでねじ曲げて、たくましく住んでいる。

僕らの、ほんの3泊4日の、数百メートルの活動範囲のなかだけでも、突然ビルの工事が始まり、景色がガラリと変わりました。


この新陳代謝は、10代です。



これ見てください。

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朝食セットを頼んだら、サンドイッチとミルク粥が出てくるんです。
炭水化物と炭水化物の夢のコラボレーション
僕がいやしんぼだからじゃないです。これがデフォルト。
僕の3分の1くらいしかない女性も、もりもり食べていました。

これを豆乳で食べます。
日本のスーパーで買えるような、薬剤で薄く伸ばしているような豆乳じゃないですよ。
まさに大豆の汁。液体タンパク質。ネクターのような豆乳です。


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すべてのものの味が濃い。うまみも、全部濃い。
海老ワンタンメンがメチャ美味しくて、スープを思わず飲み干したら、アタマがチカチカしました。

10代の味付けです。

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見てこの茶色さ。



何もかもが元気いっぱい。


とにかく、ギラギラしている。



パワー全開でご飯を食べ、暮らし、働き、人生を突き進む彼らの勢いは、今はもう僕らの日常から失われてしまっているもの。

おそらくこの先ずっと、手に入らないもの。

すっごい憧れます。

そんな彼らのめまぐるしい24時間のなかに、僕らの大好きなカルチャーがある。
8000キロも離れた、ライフスタイルのぜんぜん違う彼らの、生きる活力になっている。


とても嬉しいし、強く強く、共感の気持ちが押し寄せてきます。



旅する中で、僕らは彼らに、本場の叉焼がいかにおいしいものかを学びました。
繁華街で、港で、所かまわず家族や恋人をハグしたり、手をつないだり……愛する姿を目のの当たりにし、自分の気持ちのままに生きる素晴らしさを学びました。

そして彼らは、日常生活の目まぐるしさやイライラがピークに達したとき、僕ら日本人から異世界に転生して気に入らないやつをブッ飛ばし、絶世の美女に囲まれる妄想の仕方を学んでいます


月並みですが、これを「友好」というのでしょう。


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みんな、すっごい盛り上がってくれました。
一応、MCは英語でがんばりましたが、日本語で全然大丈夫だったな、と思いました。
僕も、八角もインディカ米もメチャメチャ美味しく食べたし、魂の近さを感じました。



こうしたアツい間柄が、街レベルで、人レベルで、末永く続いてくれればいいなと、そんなことをずっと考えていた香港公演でした。



そんなメッセージを込めて、
香港の人たちが愛してやまない日本料理であり、
日本人が愛してやまない中華料理である、


ラーメン大好き小泉さんのOPと、オリジナルのラーメンダンスを楽しんでもらったのですが、楽しみすぎて誰もその瞬間の動画を残してなかった…!!!!!
アレ、ものすごく盛り上がったのに!!!!!!!!!


言わせてほしい!!!!
今後香港で、日本で、FEELING AROUNDのジョギングダンスが流行ったら、起源は俺達だから!!!!!!


あれだけが、もう、メチャメチャ悔しいです!!!

 

 

関係者のみなさん、香港のみなさん!!
お願いします!!ONE MORE CHANCE!!!!!!!!!!!

事情で事実をねじ曲げるスーパーヒーロー、MARVELで映画化!しないでね!

 朝、仕事に行くと、同僚の女の子が怒っている。
手に負えないお客様がいるんだと。
もう何年も納めるべきお金を納めてなくて、そのことを何回注意しても改善される様子がないんだ、と。


聞いてみると、ああ、これは「事実」と「事情」ですれ違ってるなあ、って思いました。


彼女はお客様にこう伝えたそうです。
「未払いのお金があります。お支払いください」
お客様はこう答えたそうです。
「私、まとまったお金が手元にあると、使ってしまうんです」


お客様は、ご自分の「事情」を伝えてくれました。
なるほど。重篤な精神的疾患なのか、あるいは、なにか心に空虚さを感じていて、それをケアしてくれる周囲の人間に恵まれないのか。
まことに気の毒なことですね。信頼できる人間に声をあげてみるとか、専門の機関に相談するとか、そういった方法で改善されることを祈ります。


でも、事情はあくまでも事情じゃないですか。
客観的な事実は「悪質な滞納者」。
いかなる「事情」でも、すでに起こっている「事実」を曲げることはできません。


出来ないはずなんですが、世の中には、どうやらそういう、事情で事実をねじ曲げる能力を持つアベンジャーズ並みのスーパーヒーローがいるらしい
同僚の彼女は「悪質な滞納者」であるお客様に何度も「あなたは悪質な滞納者です。私達は困っています」という、事実に基づいた説得を行いました。
しかし、どういう訳かお客様のアタマの中では「自分にはそれ相応の事情があるから、自分の滞納は悪質なものではない」という結論になっているらしく。

「別に、悪意でそうしているわけではないと思うんですけど、どうにも分かってもらえないんですよね…」

わかる。僕も、そのお客さんが悪意でとぼけているとは思えません。
事態はもっと深刻です。
彼女が戦ったのは、事情で事実をねじ曲げるスーパーヒーロー。
ソーやハルク、アイアンマン並みの強者です。
悪意でとぼけているなら、それは警察なり、司法機関なりで成敗できます。
しかし、目の前の世界をねじ曲げるスーパーヒーローに勝ち目はありません。
それ、スーパーヴィランっていうんだよ、って?
分かってますよ。皮肉で言っているんです


 こういう人と話をしなければならなくなったら、もう最悪です。支離滅裂な内容で翻弄され、事実に基づかない結論に導かれ、時間は浪費するわ、それに見合う収穫はないわ。いいことなんか一つもありません。不利益は被らなかったとしても、一日中、不愉快な気持ちで過ごすことになります。


 では、せっかくこんな過疎ブログにアクセスしてくれているので、今日はこうした、話のかみ合わないアベンジャーズと戦わず、早期撤退できるコツをひとつ書いておくことにします。



彼らは独特の言い回しをします。それが、


「〇〇〇〇しか」です。


「結局スポーツの世界なんて金なんだよ。金を積むしかない」
「政治家なんてみんな悪者しかいない」
「ええ?日本の映画?いいよ、邦画なんかつまんないものしかないから」


 彼らアベンジャーズは、事情を通じて見える世界が全てなので、本来、生きていくための考察に必要な「事実の積み上げ」をしないで生きています。
ソフトバンクホークスは12球団で一番のお金持ちなんだよ!ひとつ信じやすいセンセーショナルな「事実」を手に入れたら、なるほど、やっぱり野球は金なんだな!と、それで終わり。
あとはもう見ない。聞かない。考えない。
そのホークスと五分に戦っている、12球団でビリから2番めのド貧乏チーム、日本ハムファイターズというチームがあるという「事実」がすぐそこにあっても、です。


当事者の環境、背景、能力、運、タイミング。
世の中の出来事にはあらゆる要素が絡み合っていて、理屈に合わない多様な事実が同時に存在している。

それなのに、ふたことめには「〇〇〇〇しか」という言葉が口をつく。

そういう人間は、やっぱり何らかの「事情」で目が曇っている可能性が高いんじゃないかと思うんです。


どのような社会理論にもそれがぴたりとあてはまる論件と、あまりうまくあてはまらない論件とがある。
その場合に、うまくあてはまる論件にのみ理論の適用を限定して、あまりうまくあてはまらない論件については適用を自制するというのはたいせつなマナーである。

内田樹の研究室: 態度の悪いバースデイ



 僕は別にアベンジャーズさんたちを「話の通じないイカレ野郎」と思っているわけじゃないんです。
面と向かって10話せば、2くらいは通じる。一緒に悩むこともあるし、なにがしか考えた上で答えてくれる。

なんとなく会話をしているような気分になる。

でも、彼らは本来、よく見えていない、あるいは、よく見えているはずなのに見ないようにしている、そういうことまであたかもくっきり見えているように話す。
そして、それに悪意がない。


向こうも考えているふりだから、こっちも聞いているふりでいいか、とも思うんですが。


とにかく、エンカウント率だけは下げて生きていきたいものです。

 

リアニメーション公募コンテストについて。今回、参加悩んだ人は、次回、ぜひ!!

 リアニメーションさんの公募コンテストに挑みました。
レギュレーションを確認し、いろいろ戦略を練り、ある程度のメドが立ったので公募してみたものの、結果は伴わず。
おちゃらけなしで、まあ、それは、悔しいですよ。一生懸命取り組みましたから。
片目をつむりながら戦況を最後まで見届けると、なんと審査員から寸評をくれるとのこと。

 思わぬ嬉しいサービスですが、ずばり、具体的に、言葉で評価されるというのは恐ろしいものですよね。
とにかくおっかなびっくり待ってみました。
本日そちらを頂けて、なんというか非常に腑に落ちる思いがいたしましたので、これは挑戦してよかったな、と、そういう気持ちでおります。


www.mixcloud.com



 今回、こうして寸評を貰うまで、どうにもモヤモヤし続けたことがあって。
自分で言うのも非常にデリケートな問題なのですが、

エントリーされた方同士、いっせーの、で公開したmixcloud上の評価は非常に高いわけですよ。


もちろんそれはコンテストの結果とは一切関係ありません。ルールですから。
エキシビジョンとしてはとても良い評価を頂いていて、それがコンテストの結果に反映されない。それは何故だったのか。
実に端的に、その理由をお示し頂きました。


なるほど、エキシビジョンとコンテストの違いはそこかと。


 現場でご覧になってくれる方はよく分かっていると思いますが、僕らはスペシャルであることを指向していますし、それで、僕らなりに着実に成功を積み重ねていました。
でも、今回においてはそれじゃ通らないと。

今までこれでイケイケだったんだから、今回もこの勢いで!
そんな、成功体験に足をすくわれてしまいました。
あるいは「スペシャルでありたい」という自意識が強すぎた。

もちろん、その自意識を「いいじゃない」と言ってくれる人も少なくない。

このハートの数。本当に嬉しいです。
これが脂肪燃焼団です。僕らが積み重ねてきたブランドです。胸を張って言えます。

でもやっぱり、気持ちいい景色、あたたかい眼差しをひとつ飛び越えて、シビアなコンテストの世界も乗り越えられるかというとそれは違った。


「まあ、ある程度この辺は大目に見てくれるかな」
「僕は僕でいいところはあるしな」


やはり、何千人と相手にする舞台ではそれはダメ。
知識・技術。踏まえるべきところは踏まえなければならない。
そこの所をピシャリと指摘いただき、未熟さ、至らなさと、そして、そこまでしっかりと聴くか!という敬意で胸がいっぱいです。


毎年恒例になりつつある?のでしょうか。公募コンテスト。
どうしよう、と悩むくらいなら、出しちゃったほうがいいと思いました。
やはり、勇気を持って飛び込めば、それ相応の熱意で応じてくれる。
もちろん、そこで学ぼうと思えば、学びもある。


ただ、もちろん、綿密な準備は必要だと思いました。
ここを聴いてもらおう。
やば、結局あの部分、いい案が見つからないまま締切になっちゃった…

一生懸命準備すれば、自分の強みも弱みもくっきり分かります。

その上で頂ける寸評は、ハッとされるものがありました。



何にせよ悔しさはありますが。
リアニメーションさん、貴重なご機会をありがとうございました!

僕たち、香港でDJするぞーー!!

 脂肪燃焼団、香港に行きます。
きらわんを代表し、DJをしに行きます。

 

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 これ、本当は4月のきらわん内で発表したかったのですが、なんせ初めての海外公演ですので、ちょっと整えるべきものが整わず、発表できずにいました。
幹事である僕の力不足です。申し訳ない。
長年きらわんを支えてくださったお客さまのおかげで、先方にも名前が知られ、送り出してもらいました。
改めてこの場を借りて感謝申し上げます。


 発表はできないものの、興奮は冷めやらず。
4月のラストをカードキャプターさくらにしました。聖地だからね、香港!
告知できないまでも、感謝と、公演の無事を祈って。


機動武闘伝Gガンダムカードキャプターさくら金田一少年の事件簿
カウボーイビバップ

世界を席巻する経済と、風水によってデザインされた街。
ミステリアスで淫靡な魅力を秘めた街。

10代の僕の目にずっと輝き続けていました。
そして、今、その香港がわが国のアニメ、コミック、ゲームに目を輝かせている。
僕が大好きだったものを、同じように求めている。

そんな人たちと同じ場所、同じ時間を過ごすことができる!
信じられますか。こんな夢のような出来事。

20年前。
地元の映画館で上映が無かったから、わざわざ新宿までさくらの映画を見に行ったヘロウ少年に「キミは20年後この街に行って、仲間たちとDJをするんだよ、あと、ちょうどその頃にさくらの新作も放送してるよ」なんて言って、信じてもらえると思いますか。特に後半の方。
まさに、ファンタジーです。
実はこの商店街の居酒屋の表の扉は異世界の古都に繋がっているのです!と同じ次元の出来事です。



 二度とはないチャンスのために、ここ3ヶ月、色んな本を読んで香港を勉強しています。
お年寄りに優しいのは儒教の国。二階建てバスはイギリス譲り。
赤が大好きなのは大陸譲り。民主主義が行き渡っているのはイギリス譲り。
異国のカルチャーを求めるのは港町ならでは。
日本が好きな人、94%!日本の食物の最大輸入国(国民1人当たり)!
年間訪日者数、100万人以上(人口700万人なのに)!


こんな素敵な隣人のことを、今まで知らなかった。
恥ずかしい限りです。


でも、知ることができた!
アニメ・コミック・ゲームが僕にくれた、身に余る幸せなプレゼントです。


 僕らが「脂肪燃焼団」の名前で呼ばれたわけではありませんが、今まで訪れた誰よりも勉強しますし、誰よりも準備します。
きっかけは何だっていい!皆さんのスペシャルになりたい!!


 アニメを通じて憧れ続けた、ひとりの「香港迷」として、精一杯お返しをしたいと思います。