ZiLに胸キュン
ようやく自由時間ができた!
エーファイルの感想が書ける!!ZiLの感想が書ける!!
いろいろあって今朝、5時半出勤で、エーファイル終わってから全然時間取れなかったんですよ。
今回の公募DJの…ZiL。
彼らがもう、すっごいアレで…、色々な思いが駆け巡りました頭の中。ワクワクドキドキ、ゾクゾク。
そんな混沌とした、いわゆる心が叫びたがっているんだ状態から、なんとか他人にも共感できるような文章を書こうと思って、PCの前に立って、ひとつひとつ言語化しようと思って、でも、気ばかり焦ってダメで、ちょっと外走って落ち着こう、と思って家の周りを1キロ走ってきて、腹減ったからローソンでポテトチップス買って、今です。
そんな、今です。口の周りがのりしおまみれ。
改めましてこんばんわ。
エーファイルに行ってきました。
突如として姿を現した、ZiLとかいう新生ユニット。
これはホレた。冒頭5分でホレた。
僕は、こんなDJが出てくるのをずっと、ずっと、ずっと待っていた。
そんな心持ちがします。
遅くなりましたが昨日のZiLのセットリストです! #エーファイル pic.twitter.com/IgrgTZPGVz
— gekko@10/31,11/1学祭DJ (@VDJ_gekko) 2015, 10月 25
あーーーー、このセットリストだけで2晩は語れる。
1曲めから最期まで、ここはこういう意図でこう組み立ててるんだよ!絶対そうだよ!と、全てのブリッジの種明かしをして、もう二度と同じようなセトリが組めないくらい語り尽くせる自信がありますが迷惑なのでやめます。
でも、僕はファンなんで、ファンの特権として、何が良かったって、ほんの3つだけ、3つだけ語らせてください。何でもしませんけど!!
1.気が狂うほどの細部のこだわり
映像の気合の入れ方がたまんねえ!
これは割と早い段階で気が付きました。
どこが?とはギャラリーの立場からは野暮なんで言えません。
しかし、見る人が見れば「へえ、ここまでやる!」と、思わず笑みがこぼれるくらいのこだわりです。スゴイです。
どれだけの時間を準備に費やしたのか、想像もつきません。
これは、もう、絶対に最期まで目が離せない。離したらもったいない。
音楽の「アテ」に留まらない。説得力のある「作品」です。
まあ、肝心の所、映ってなかったんだけどな!!
肝心のとこがな!トラブルでな!!
アレが全部メインのプロジェクターから映しだされていたら、山梨のアニクラ史はガラリと変わりました。
よかった機材トラブルがあって!
よかった!またステージに立ってくれるきっかけが残されて!
2.完成度の高い音楽
楽曲へのこだわり、セットリストの構成が非常~~に面白い。
言い方悪かったらゴメンなさい。
山梨でやるには、本来的には「偏差値の高い」セットリストだと思います。
もちろん、中野や秋葉原や、川崎で聞いたら普通かもしれない。
でも、2ヶ月に1度定期のイベントがある程度のミュージックボックス、まして、アニクラに来慣れているわけでもないお客さんには飲み込みづらい曲、結構多い。
たとえば電気グルーヴの「Shangri-La」って曲がありますね。
俺も好きだよ。でも、エーファイルのステージで使うかといえば多分使わない。
俺じゃうまくいく自信がない。
しかし、ZiLは「ヤマノススメ」から連なる丁寧なアプローチで、フロアの上級者にも、初心者にも、聴きやすい曲から信頼関係を保ちつつ、誰にもストレスをかけない形で、この曲を見事に落としこんだ。
しかも、ちゃんとフロアをハネさせた。
クソ憎たらしいヤツらだなあと思いました。
しかも、そこで終わらない。
あ、こっからは僕の思い込みも含めた解釈ね。
組み立てが、ロジカル。
彼らのセットリスト、つまるところ「証明問題」なんです。
このShangri-Laは「小問」。
セットリストの構造に「大問」があるんです。
Shangri-Laを再生するための前提として「はい、いま『富士山』がかかりました。さて次に連想される曲は?」という問いを発信するわけです。
その回答が「Shangri-La」。
これは「問1」であって。
「では問1を踏まえて、何でこの展開(電気グルーヴタイム)を設けたんですか?」
という問2があるんです。
ヒントは、やはりセットリストに含まれている「YMO」。
これらを紡ぎ合わせていくと。
あっ、これはこの後に必ず「○○○○○○○」だな、って。
40分を費やした証明問題なんですよね。
「僕は○○○○○○○が好きです。今からそれを証明します」
ふたりのやりたい音楽が見えてくる。その高揚感。
そして、その丁寧さが初心者にとっても嬉しいはずなんです。
イベント初心者が、アニソンの面白さ、ZiLの音楽観の中に入って行きやすい、乗り越えやすい高さのステップになっていると思うんです。素晴らしいと思う。
3.セットリストが愛でいっぱい
まぁ、この辺の構成はスジからしてgekko君がリードしているんだと思うけど、u2coa君の「フロアドッカンドッカン的な結果には繋がらないけど俺は好き」っていう曲の数々がノイズにならずにちゃんと回収されているというのも面白い。
u2coa君の好きな曲の筋が「ヤマノススメ」を溶けこませているというのも、なんだろう、ミスマッチの妙なんですなあ。
gekko君のスジだけではあの曲が浮く。
あるいは、アイカツへの気のもたせ方もやっぱり憎い。あるんだろうなあ、とは思っていましたが、アプローチがイイ。
この辺、B2Bであるということのメリットを遺憾なく発揮してるんです。
そのへんは本人たちに、直接聞いて確認させてもらったんですが、制作スタイルがとても良い。
B2Bの面白さは当意即妙であることだけど、持ち時間をどうするという設計図がなければ「同じ敷地内に2棟の平屋が建っている」みたいになりがち。
2階建てにならないんです。
B2Bの相方が当日「sound of destiny」なんか持ちだしたら、俺なら何考えてんだお前アホかよバカかよ(歓喜)ですけども、そこからちゃんと進展していくのが面白い。
積み上げている!こいつらはまぎれもなくコンビだ、って感じました。
例えば「俺たちに翼はない」からの「CHEMISTRY」ね。
ホント、緻密だよね。気づいたときファッ!ってなったよ。
これ、文字通りの「ケミストリー」を起こしています。
こうした、全編を通した整合性の高さ。これに尽きる。
もちろん、トンチみたいなブリッジもありつつ、ヨルムン→アルペジオのように、音楽的に固めるときは固める。硬軟織り交ぜた組み立てにも面白みを感じます。
つまるところ、曲への、作品への愛が深いんでしょうな。素晴らしい。
全曲キチンとフロアに届くように心を砕いている証拠だと思う。
心からリスペクトします。
今回は十分、どこに出しても通用する素晴らしいプレイでした。
もうあと2本くらいこのクオリティを作れる手数があれば、行くとこまで行きますな。
このふたりを、びっくりするような舞台で見られることもあるかもしれないなー、と、僕は期待しちゃいます。
ただ、ひとつだけ個人的な不満をね。
声を小にして伝えたい(声を大にしてまで伝えるような内容ではない)。
次はちゃんとDJします、っていうMCがね。
だって、ふたりのプレイはスゴく面白くて、整合性をしっかり考えた、丁寧で、説得力があって、愛があって、ユーモアに溢れていて。
こんなにちゃんとしたDJがあるか!!って思ってますよ、俺は。
僕の尊敬しているDJさんが言います。
「ディスコの神様に愛されるDJになりましょう」って。
昨日のおふたりは、ディスコの神様、降りてましたよ。
「KISS」が繋がったでしょ。
ちゃんとしてないDJには、起こらないっすよ、ああいうコトは。