脂肪燃焼団のおふとりさまですが相席よろしいですか?

脂肪燃焼団のメンバーが日々思ったこと、食べたものなど。

わずか100分で1年オファーに困らない!伸び悩むアニソンDJは今すぐ「ドラえもん」映画を見よう


 仕事やら色々あってだいぶ参ってしまい、いきものがかりで言うところの放牧期間中になってしまいました。ヘロウです。
色々環境も変わったし、また近いうち出荷されたいなと思っています。

 

一歩離れたところから見える、ちょっとした「?」


 そんな感じなもので、いま、1年半ぶりくらいに「主催だ!」「現場だ!」という、アニクラの最前線から一歩退いたところで、DJ遊びに取り組んでいます。

実は、ちょうどこの時間を持て余したタイミングで偶然、知り合いから「教えて」というお話を頂いたんですね。
なので、改めてここまで自分の今までやってきたことや、セットリストの意図を言語化する作業を楽しんでいる所です。
基礎に返るため、もう一度入門書を開いてみたり、DJさんのブログを呼んだりして。

 そんな情報収集をしていて、改めて気づいたんですけど。
と言うか前もブログに書いたんですけど。
アニクラ界隈って「中級者向け」のハウツーがないんですよね。

DJやってみたい、どんな機材や知識が必要なんだろう→ある
曲をつなぐってどうするんだろう→ある

イベントを主催する方法→ある
超大規模イベントを打つための方法→ある

そうなんです。

仲間内のイベントを飛び出し、ゲストオファーを頂戴する



これくらいのね。ささやかな中級者レベルになるためのハウツーを載せているブログがないんです。何で無いのかな?あれば読みたいのにな、と、ずっと思ってました。

でも、あらためて考えてみれば理由は明白です。
「DJはじめたい!」という人は、たくさんいます。
「俺もイベント主催者になりたい!」という人は燃えてますから、熱心な読者になってくれます。
「DJは大体わかったけど、イベント主催者になるのは荷が重い。でも友達からしか出演オファーが来ないのは寂しいなあ、一皮むけたいなあ」というのは、読者が多いわけでも、熱心なわけでもない。中途半端です。

中途半端な記事を書いてもしょうがないなあ。
そんなところでしょう。


しかし。しかしですよ。
「番宣の俳優は見栄えが良いけど面白いことを何もしてくれない。彦麻呂は面白いけど見栄えが悪い。そこそこ面白くて、そこそこ見栄えの良いグルメレポートをしてくれるタレントは居ないかなぁ」という中途半端なニーズから、まんまと王様のブランチのMCと佐々木希を勝ち取ったアンジャッシュ渡部さんという中途半端界のスターが、今、まさに芸能界の中心で脚光を浴びているわけです。

よし!俺も、この記事を書こう!
アニクラ界隈のアンジャッシュ渡部を目指そう!
そして万が一バズったら、次は機材のレビューをいっぱい書いて、アマゾンのリンクをいっぱい貼って、お小遣いをいっぱい稼ごう!

そんな、崇高な思いからあらためて筆を取らせてもらった次第です。
それでは本題に移らせていただきましょう。


内容



一皮むけるプレイを目指すなら「ドラえもん




なんて書くと、

f:id:shibonen:20170410203051j:plain



と思うでしょう。いやいや、大マジです。

中級者、と言うのは実にバラバラ。
たとえば眼の前にいる、これから現場を踏む初心者。
たとえば、けっこう現場数は踏んでいても、なかなか世間に発見されないプレイヤーさん。
観てきたアニメも、音楽観もバラバラ。
そのくせ、DJを志している以上、知識は多くこだわりは強い。

こういう人たちに、マニアックな知識論にも技術論にも陥らず、ムラなく均一に届くアドバイスをするにはどうしたものか。

2月に「教えて」と言われ、いろいろ考えました。

1週間、2週間、1ヶ月。なかなか答えが出ません。

いかん。俺ももう若くない。仕事もある。部下もいる。
世間はもう、年度末だぞ。
いつまでもDJのことばかり考えていられないぞ、と。
ということで、決心しました。
ロードショーが終わる前に、とりあえず今年のドラえもん映画に行こう、と。


で、そこで気づいたんです。
ああ、DJって、ドラえもんの映画みたいにやれば良いんだよ、って言えばいいんだって。

 

ドラえもん映画はすべて「のび太の恐竜

 

我が国が誇る、国民的プログラムピクチャー「ドラえもん」シリーズ。
 

 

 この国に育ち…いや、この地球に育ち、観たことがないとは言わせません。
えっ!観たことがない…!?
最近は子どもの貧困問題が深刻とは聞いていましたが、十分な教育が行き届いていない家庭もあるのですね…。
えっ!「声が変わってから観てない」!?それは実にもったいない。声どころか人格がまるまる変わってしまった映画が昨年空前のヒットを飛ばした邦画界ですよ。声が変わるくらい何てことないじゃないですか。今こそ観ましょう。ただしゴールデンカブトムシ、オメーはダメだ。


 冗談さておき。ドラえもんシリーズは、親に連れられて、あるいは、地元の公民館やお祭りで、シリーズのうち、何本か観た人がほとんどと思います。
当時は夢中になったかもしれませんが、大人になった今なら気づくはずです。


ドラえもん映画って、全部「のび太の恐竜」じゃないか


って。


ドラえもん映画の構造はこうです。

のび太に(ジャイアンスネ夫から)不幸が降りかかる→ドラえもんに泣きつく→ドラえもぉーん→OP→ドラえもん、解決に前のめり→ここではない別の場所に行くための道具を出す→未知の世界へ趣き、探検開始→小トラブルとともにゲストキャラ登場(このへんでキーとなる道具が出てくる)→ゲストキャラの向き合っている課題(大トラブル)を共有する→僕らも手伝うよ!(もしくは、協力しないと地球存亡にかかわる)→ちょっとした挫折→スネ夫が泣き言を言い、のび太が喝を入れ、ジャイアンが賛同する→しずちゃん優しく見守る→(ターニングポイントとなる日の前夜、眠れないゲストキャラ、それに気づいたのび太が話しかけに行く)→リラックス→課題(敵)に再び直面する→序盤に出てきたキーとなる道具を応用し、打ち破る→切ない別れ→ただいまー→エンディングテーマ→おまけ映像
(※どこかでスゴく美味そうな飯を食うシーンが含まれます)


そう。ドラえもん映画にはすべて「のび太の恐竜のカタ」が使われています。

初心者から中級者への脱却はずばりコレ。カタの習得です。


「食いつきの良い曲でプレイしてるんだけど、なかなかお呼びがかからないんだよなあ」というプレイヤーさんの原因のひとつ。それが、カタの未習得です。

 話を再びドラえもんに戻しましょう。

 ドラえもん映画は様々な制約のもと出来ています。
死亡エンド禁止。難解な内容禁止。悲劇禁止。100分前後。
そして何より、テレビ朝日の社運がかかっているので、コケるの禁止必ず年に1本作成。
今年はアイデアが出ないのでやりません、は許されません。
この制約をすべてクリアするためには、すぐアイデアが生み出せて、その上、多くの人に受け入れられる、スベらないストーリーにしなければいけないわけです。

だから、全作品で「のび太の恐竜」のカタを使っているんです。
名作と名高い「恐竜」がベースだから、どんなにアイデア出しに時間が割けなくても、元ネタの力で平均点を確保することは出来るというわけですね。


ココが要点です。

オファーが欲しいのにもらえない。そう言うプレイヤーさんは自分のプレイのムラを疑ってみてください。
大当たりの日もあれば、ちょっと違っちゃったかな、という日もある。
これは、主催としては呼びづらい。何番を任せていいか決められないし、大当たりの日が実力なのかラッキーなのか分からない。
それも、自分自身でも、何で当たったのか何でイマイチだったのかよく分からない。
それこそまさに、ご自身に「のび太の恐竜」のようなカタが身についていないというわけです。

ドラえもん映画だって、のび太の恐竜から、上記のカタが全部完成していたわけではありません。「のび太が『ドラえも~ん!』という声からオープニング」や「眠れないゲストキャラにのび太が話しかけに行って心がときほぐれる」は、わりかし中期以降から加わったものです。
カタらしきものを作り、意識し、そしてだんだんとチューニングを合わせていく。
やがて自分自身にしっくり来る必殺のカタを見つけ、多くの人に受け入れられやすくなる王道を作り出す。


それが、平均点を上げ、フォロワーを増やし、オファーを導くというわけです。


が。

こういう風に、お客さんに、分かりやすく、受け入れられやすくしていくこと。
あるいは、素材をオーソドックスにしていくことを「媚びる」と称して遠ざける人がいます。


DJをやっていて、あまり聞きたくない単語のひとつです。
お前は媚びないのか!と言われれば、当然、自分も初心者の時に、そういう幼稚な気持ちで臨んでいたことはあります。
それを反省した上で「媚びる」は遠ざけたい。
この言葉はちょっと貧困すぎます。プレイをやせ細らせてしまう。


ドラえもんは子どもに媚びている?

  

 

 
 話をさらに再度ドラえもんに戻します。
ドラえもんはさっきも言うとおり、ぜんぶ「のび太の恐竜」。
言うなれば「同じことばかり繰り返して古参に媚びている作品」とも言えましょう。
しかし、ドラえもんのことをそのように称する人間は本当にごく少ない。

何故か。

「メッセージ」が毎回変わっているからです。

ドラえもん映画は、ストーリーラインはお客さんに寄せますが、最後の最後、描き出すメッセージだけは、絶対に手放しません。

のび太の恐竜」は、種族や言葉を超えた友情の話。
「鉄人兵団」は、リルルがしずちゃんという他者に初めて共感し再生する話。
「アニマル惑星」は大量消費社会を見直し、自然共生社会を作りましょうという話。

明確なメッセージがあれば、その途中でお客さんに寄せようと、それはただの手段。
プロセスに過ぎません。
お客さんはしっかりと、前のめりになって、メッセージを受け止めてくれます。
ドラえもんの映画を「子どもだまし」「古参に媚びている」と評価する人が居ないのは、そのシーンが単なる「手段」に過ぎず、全体を通して描かれる「メッセージ」に価値が宿っていることを理解しているからです。

そしてむろん、どんな価値のあるメッセージでも、ドラえもんが上映時間中ずっと「そもそもきみたち人間は自らの利便を追求し尽くした結果かけがえのない自然を消耗し尽くしてしまった~」と、語り続けられても、勘弁してくれと思われておしまいです。
大前提はエンタメですからね。


「ネタ」か「カタ」か


 DJという人たちは、どうしてDJを始めたんでしょう。
「俺かい?17の夜にラジオから聴こえたニュー・オーダーの『ブルー・マンデー』を聞いた時に稲妻が走ったんだ。今思えばあれは天啓ってヤツだな、世界をラブ・アンド・ピースに変える力がここにあるぞ、ってね。気がついたら楽器屋に駆け込んで、マスターにホコリをかぶったターンテーブルをせびっていたよ」

なーんて寝言を言うやつがほとんどだと思うんですけど、要するに99パーセントの人が共感してもらいたいからです。
残りの1%は、お医者さんにDJやらないと死んじゃう病と診断され、治療のために取り組んでいる人です。

 では共感してもらいたい時に何に気を配るか。
イマイチ多くの人に認知されないDJさんのほとんどが「ネタに」気を配ります。
誰も聴いたことのない、オリジナリティ溢れた、自分らしいエッジの利いた「ネタ」。

しかし、あまりにも鋭利な刃は、ときに………いや、多くの場合、人を遠ざけます。

 

f:id:shibonen:20170410222725p:plain


共感を得たいなら、大事なのは「強いネタ」じゃなくて「強いカタ」です。

いつ、どういうツボを刺激すると、気持ちよくなるのか。

どの場面で力を込めると人の心が動くのか。

5年やってるとそれなりに、どうでしたか?今日の「ネタは」自分らしさが出せてましたか?みたいな目で見てくる後輩さん、いらっしゃいます。

どんな「ネタなら」ウケますか?みたいなことも聞かれます。


ここにこっそり自分の考えを書きますとね。「ネタ」じゃないんですよ。
本質は、自分に「カタ」が体得できているか。だと思うんです。
「あの人、良いなあ!」って思う人、憧れてる人、いますよね。
その人の何が良いか、見つめ直してみましょう。
ネタが良いんですか?自分の好きな曲をかけてくれるから?ほんとにそう?
だったら世界最高峰のDJは「DJあなたのiTunesさん」です。

その人の「カタ」がいいんじゃないですか?

自分の好きな曲をかけてくれた、そこまで行く「道のり」がよかったんじゃないですか?


それでは最後にここでもう一回ドラえもんの話をします。
最後までピンとこなかった人は、あらためて試しに何本か観てみてください。
そうですね、例えば今年の南極カチコチ大冒険はなかなか良かったですよ。

「ネタ」と「カタ」の話です。想像してみてください。

ドラえもんは来年も新しい映画が作られます。
「ネタ」となる冒険先はおそらく「宇宙」「地底」「過去」「本の中」…。
「カタ」となるストーリーラインはさっき書いたとおり。

「ネタ」と「カタ」、どちらを取り上げられたら映画づくりが難しくなると思います?

そう考えると自ずと、何を意識してトレーニングすれば良いのか、なんとなく見えてくるんじゃないかと思います。


今夜はもう一度ドラえもんを観て。
カタとは何なのか、を感じ取るというのも、実り多き時間になると思いますよ。
そうですね。観るなら今年の映画も、なかなか面白かったですよ。


まとめ「まあ要するに何が言いたかったというと」


まあ基本的には今年のドラえもんを観ませんかというステマブログなんですが、
マジで最後まで読んでくれた人に申し訳ないのでキチンとした言葉で説明しますとね。


「文体」と「文法」を理解して練習したらどうですか


という提案なんです。
「文体」というのは、筆者の個性が宿る独特の言葉選び、文章のリズム、って意味ですよね。
「文法」というのは、文章を作る上での決まりごと、です。

伸び悩む方を見てると、いきなり「文体」から実践している感じがします。
発想が、独特さ、自分らしさ、から始まります。

それは大事、大事。独特さ、自分らしさのないプレイはあまり聴きたくない。
しかし、文法の練習はどう?って、思わせられる瞬間があります。

「楽しかった!思ってIMASUディズニーランドが電しゃで僕はずっとせん週行ってきたこれから書こうと。」

という文章は、いくら思いが強かろうが、そもそも読めないですよね。

 文法、ってのは別にBPMがどうとか、こういう場面では低音を切れとか、そんな難しい話ではなく、ハーレムアニメのあとにサスペンスアニメとか、そういう、見やすさ聴きやすさの上で、もっと考える余地があるんじゃないの、みたいなね。
あと、前半泣かせに行って後半笑かせに行くとか、右往左往してないか、とか。


そろそろお気づきと思いますが


売れっ子のDJさん、一目置いているDJさんはこういうことを言います。

「DJはクラブばかりに篭もらず、いろんなエンタメに触れるべき」

これって要するに「人に強く・広く・遠く届く、普遍的な『カタ』を学びましょう」ということです。
急がば回れ。音楽から遠ざかることがよく届く音楽を磨くことに繋がるのです。

そろそろお気づきですよね。
今回のこのネタ記事は、記事の内容に合わせて「物事の近道をちょっと上から目線で教えてくれるライフハック系のサイトのカタ」でお送りしてみました。

どうです、なかなかイラっとくるタイトル、イラッとくるレイアウトでしょう?

要するに



物事を届かせたければ、カタの習得なんじゃないか。
それから自分で自分の人生に夢中になりつつ自分の頭で思考を現実化させることを考えながらモノ体験よりコト体験をクリティカルにサーブすること!これこそが成功する人だけがこっそり教える「やること」「やらないこと」を「捨てる!」逆説のアクティブラーニング技術!くぅーっ!これぞ10年代に求められるキュレーションエントリって感じだね!



f:id:shibonen:20170410230927j:plain