脂肪燃焼団のおふとりさまですが相席よろしいですか?

脂肪燃焼団のメンバーが日々思ったこと、食べたものなど。

【ネタバレ有】M-1、今年も面白かった。

 相方なずが仕事で、話す相手がいないので、ブログに書く。

 

M-1グランプリ、毎年毎年面白すぎるよ。

まあそうは言っても吉本の大会なんでしょ、なんてこと、言われてます。
しかも今回の最終決戦は、初ファイナルVSラストイヤーVSシルバーコレクターなんて顔ぶれに仕上がりまして、全員海外ドラマ並みに重いヤツ背負ってて、ちょっと出来すぎやしませんかと思ってます。普通に思います。
でも、結果は納得。


ジャルジャル
僕、ジャルジャルハマんないけど、最終決戦くらいに「薄めて」くれれば全然面白いです。優勝もあるかなと思った。
多分ジャルジャルサイドからすると、僕って「めちゃくちゃカンの悪い客」でしょうね。「俺らは国名分けゲームくらいブッ飛ばしたいのに、キミみたいなカンの悪いのがいるからこっちのネタくらいまでスピードを落としてあげなきゃいけないんだよ」って。ジャルジャルファンからしても「なんでここまで『薄めないと』テレビじゃ分からないのかなあ!」って、思ってらっしゃるんでしょうね。ごめんなさい。ファイナルのやつだと、どうもついていけない。
 正直、なんで最終3組残ったのかと思った。いわゆる、芸人さんが言う「ウラ入る」(一周回って面白い)ってやつなのかな?と思ったけど、2本目見て納得。スミマセンでした。「僕が求めるような漫才のテンポ」は楽勝で出来るんですね。その上で、プロ同士にしかわからないようなすごい駆け引きがあるんでしょうね。分かんなくてごめんなさいという感じ。でも、去年のピンポンパンゲームと大きく違うかな?

 


和牛。
水田クズ、川西女役。やっぱりそれしかないのか…という感じ。面白いよ…。川西さん、どんどんレベルアップしてるよ…。でも、貫き通すしかない悲哀を感じる…。

最終決戦に行けないレベルではない。もう、絶対若手漫才師3位以内。
「うまい」なら、ぶっちぎりでうまいと思う。
しかし、いかんせん、大体スジがどうなるか分かる。

結果発表前の9時55分。
僕はそうですし、日本中の多くの人がテレビの前でこう思ったと思います。

「和牛でもいいなあ」。

 日本一有名なお笑い番組でパターンを晒されてしまっているというのはホントに辛いですよねえ。笑い飯の「鳥人」くらい伝説級のブッ飛びがないと、満場一致の優勝はできないんだろうなあ、と思って見ています。
しかし……ミキなんかは今回、去年のイカれた弟とまっとうな兄を少し修正してきたし、スーパーマラドーナは実況中継漫才をやめて漫才コントに変えてきたものの、うーーん……変えれば……無条件に良いのかと言われれば……。

オンリーワンのスタイルがあるということは本当に尊い。すごいこと。
でも、その美しい予定調和とお笑いは、共存し難いですなあ。


霜降り明星
めっちゃ面白かった。ここ数年の優勝者では一番好き。
メリハリとか、みやすさとか、そういうのは和牛のほうが上だけども、なんと言っても、ボケのせいやさんが別格。ホントに素晴らしい。

 毎年恒例の「最終結果は、CMのあとで~す」とかいう、いかにも関西制作の番組っぽいくだりがあるけども、その時の「コケ方」が美しすぎた。
あとの2組はもうガッチガチで、いや、ガッチガチというボケなのかもしれないけど、そういうテクニカルなことは一切なし。ひとりだけブッチギリで「やりきって」いた姿を見て、今年はもうどうしようもないな、と思いました。
もし僕が吉本のお笑いの学校に行っていて、あんな美しいコケ方をするやつがいたら、何が何でもコンビを組ませてもらったでしょう。
和牛は漫才師。せいやさんはコメディアン。なんというか、生き物として違う感じ。

ツッコミのスプーンの人も、なかなか憎たらしい。ツッコミでボケを上乗せする、関東らしいスタイルだけど、ボケの奇行をキビキビと捌くスタイルはスーパーマラドーナ。おもしろフレーズを放り込む間は東京ホテイソン。人の良い所を着実にモノにしてるという印象(印象です。的外れだったらスミマセンが)。
この「ノッてる芸人の良いやつを全部組み合わせて、笑い所をとにかく増やしつつ、ここぞというときにおもしろフレーズを放り込んで高得点をもぎ取るスタイル」。
パクってるとかそういう上っ面のことじゃなく、この、考えに考え尽くした者同士が、お互いガンガンインスパイアしまくって、どんどんイノベーションしてしまう。これぞM-1という感じで僕は好き。
だから、点数は振るわなかったけど、ゆにばーすの「突然スタイルチェンジ」スクリーモ漫才も良かったです。去年は、うわ、南海キャンディーズの味濃いめみたいなヤツ出てきたな…と思ったけど、今年は突き抜けた感じした。ファンになりそう。
その反面、ぎゃろっぷ、見取り図みたいなクラシックスタイルがファイナル残されたのは分かる。見取り図は「あたおか」一本勝負では流石に無茶だったけれども…。


トム・ブラウン??
今日イチ。


しかしながら、とにかく今年の一番の見所は、クラシックオブクラシック・早口がなり漫才にわかりやすく高得点を投じてしまう上沼恵美子さんに対して、とにかく奇天烈なことをし始めれば高得点をくれる立川志らくとかいうかすれ声おじさんを投入した結果、見事均衡が保たれ、生活笑百科レベルでまあるく収まった審査員席ですな。

キャスティングした人、天才だと思う…。