脂肪燃焼団のおふとりさまですが相席よろしいですか?

脂肪燃焼団のメンバーが日々思ったこと、食べたものなど。

事情で事実をねじ曲げるスーパーヒーロー、MARVELで映画化!しないでね!

 朝、仕事に行くと、同僚の女の子が怒っている。
手に負えないお客様がいるんだと。
もう何年も納めるべきお金を納めてなくて、そのことを何回注意しても改善される様子がないんだ、と。


聞いてみると、ああ、これは「事実」と「事情」ですれ違ってるなあ、って思いました。


彼女はお客様にこう伝えたそうです。
「未払いのお金があります。お支払いください」
お客様はこう答えたそうです。
「私、まとまったお金が手元にあると、使ってしまうんです」


お客様は、ご自分の「事情」を伝えてくれました。
なるほど。重篤な精神的疾患なのか、あるいは、なにか心に空虚さを感じていて、それをケアしてくれる周囲の人間に恵まれないのか。
まことに気の毒なことですね。信頼できる人間に声をあげてみるとか、専門の機関に相談するとか、そういった方法で改善されることを祈ります。


でも、事情はあくまでも事情じゃないですか。
客観的な事実は「悪質な滞納者」。
いかなる「事情」でも、すでに起こっている「事実」を曲げることはできません。


出来ないはずなんですが、世の中には、どうやらそういう、事情で事実をねじ曲げる能力を持つアベンジャーズ並みのスーパーヒーローがいるらしい
同僚の彼女は「悪質な滞納者」であるお客様に何度も「あなたは悪質な滞納者です。私達は困っています」という、事実に基づいた説得を行いました。
しかし、どういう訳かお客様のアタマの中では「自分にはそれ相応の事情があるから、自分の滞納は悪質なものではない」という結論になっているらしく。

「別に、悪意でそうしているわけではないと思うんですけど、どうにも分かってもらえないんですよね…」

わかる。僕も、そのお客さんが悪意でとぼけているとは思えません。
事態はもっと深刻です。
彼女が戦ったのは、事情で事実をねじ曲げるスーパーヒーロー。
ソーやハルク、アイアンマン並みの強者です。
悪意でとぼけているなら、それは警察なり、司法機関なりで成敗できます。
しかし、目の前の世界をねじ曲げるスーパーヒーローに勝ち目はありません。
それ、スーパーヴィランっていうんだよ、って?
分かってますよ。皮肉で言っているんです


 こういう人と話をしなければならなくなったら、もう最悪です。支離滅裂な内容で翻弄され、事実に基づかない結論に導かれ、時間は浪費するわ、それに見合う収穫はないわ。いいことなんか一つもありません。不利益は被らなかったとしても、一日中、不愉快な気持ちで過ごすことになります。


 では、せっかくこんな過疎ブログにアクセスしてくれているので、今日はこうした、話のかみ合わないアベンジャーズと戦わず、早期撤退できるコツをひとつ書いておくことにします。



彼らは独特の言い回しをします。それが、


「〇〇〇〇しか」です。


「結局スポーツの世界なんて金なんだよ。金を積むしかない」
「政治家なんてみんな悪者しかいない」
「ええ?日本の映画?いいよ、邦画なんかつまんないものしかないから」


 彼らアベンジャーズは、事情を通じて見える世界が全てなので、本来、生きていくための考察に必要な「事実の積み上げ」をしないで生きています。
ソフトバンクホークスは12球団で一番のお金持ちなんだよ!ひとつ信じやすいセンセーショナルな「事実」を手に入れたら、なるほど、やっぱり野球は金なんだな!と、それで終わり。
あとはもう見ない。聞かない。考えない。
そのホークスと五分に戦っている、12球団でビリから2番めのド貧乏チーム、日本ハムファイターズというチームがあるという「事実」がすぐそこにあっても、です。


当事者の環境、背景、能力、運、タイミング。
世の中の出来事にはあらゆる要素が絡み合っていて、理屈に合わない多様な事実が同時に存在している。

それなのに、ふたことめには「〇〇〇〇しか」という言葉が口をつく。

そういう人間は、やっぱり何らかの「事情」で目が曇っている可能性が高いんじゃないかと思うんです。


どのような社会理論にもそれがぴたりとあてはまる論件と、あまりうまくあてはまらない論件とがある。
その場合に、うまくあてはまる論件にのみ理論の適用を限定して、あまりうまくあてはまらない論件については適用を自制するというのはたいせつなマナーである。

内田樹の研究室: 態度の悪いバースデイ



 僕は別にアベンジャーズさんたちを「話の通じないイカレ野郎」と思っているわけじゃないんです。
面と向かって10話せば、2くらいは通じる。一緒に悩むこともあるし、なにがしか考えた上で答えてくれる。

なんとなく会話をしているような気分になる。

でも、彼らは本来、よく見えていない、あるいは、よく見えているはずなのに見ないようにしている、そういうことまであたかもくっきり見えているように話す。
そして、それに悪意がない。


向こうも考えているふりだから、こっちも聞いているふりでいいか、とも思うんですが。


とにかく、エンカウント率だけは下げて生きていきたいものです。

 

リアニメーション公募コンテストについて。今回、参加悩んだ人は、次回、ぜひ!!

 リアニメーションさんの公募コンテストに挑みました。
レギュレーションを確認し、いろいろ戦略を練り、ある程度のメドが立ったので公募してみたものの、結果は伴わず。
おちゃらけなしで、まあ、それは、悔しいですよ。一生懸命取り組みましたから。
片目をつむりながら戦況を最後まで見届けると、なんと審査員から寸評をくれるとのこと。

 思わぬ嬉しいサービスですが、ずばり、具体的に、言葉で評価されるというのは恐ろしいものですよね。
とにかくおっかなびっくり待ってみました。
本日そちらを頂けて、なんというか非常に腑に落ちる思いがいたしましたので、これは挑戦してよかったな、と、そういう気持ちでおります。


www.mixcloud.com



 今回、こうして寸評を貰うまで、どうにもモヤモヤし続けたことがあって。
自分で言うのも非常にデリケートな問題なのですが、

エントリーされた方同士、いっせーの、で公開したmixcloud上の評価は非常に高いわけですよ。


もちろんそれはコンテストの結果とは一切関係ありません。ルールですから。
エキシビジョンとしてはとても良い評価を頂いていて、それがコンテストの結果に反映されない。それは何故だったのか。
実に端的に、その理由をお示し頂きました。


なるほど、エキシビジョンとコンテストの違いはそこかと。


 現場でご覧になってくれる方はよく分かっていると思いますが、僕らはスペシャルであることを指向していますし、それで、僕らなりに着実に成功を積み重ねていました。
でも、今回においてはそれじゃ通らないと。

今までこれでイケイケだったんだから、今回もこの勢いで!
そんな、成功体験に足をすくわれてしまいました。
あるいは「スペシャルでありたい」という自意識が強すぎた。

もちろん、その自意識を「いいじゃない」と言ってくれる人も少なくない。

このハートの数。本当に嬉しいです。
これが脂肪燃焼団です。僕らが積み重ねてきたブランドです。胸を張って言えます。

でもやっぱり、気持ちいい景色、あたたかい眼差しをひとつ飛び越えて、シビアなコンテストの世界も乗り越えられるかというとそれは違った。


「まあ、ある程度この辺は大目に見てくれるかな」
「僕は僕でいいところはあるしな」


やはり、何千人と相手にする舞台ではそれはダメ。
知識・技術。踏まえるべきところは踏まえなければならない。
そこの所をピシャリと指摘いただき、未熟さ、至らなさと、そして、そこまでしっかりと聴くか!という敬意で胸がいっぱいです。


毎年恒例になりつつある?のでしょうか。公募コンテスト。
どうしよう、と悩むくらいなら、出しちゃったほうがいいと思いました。
やはり、勇気を持って飛び込めば、それ相応の熱意で応じてくれる。
もちろん、そこで学ぼうと思えば、学びもある。


ただ、もちろん、綿密な準備は必要だと思いました。
ここを聴いてもらおう。
やば、結局あの部分、いい案が見つからないまま締切になっちゃった…

一生懸命準備すれば、自分の強みも弱みもくっきり分かります。

その上で頂ける寸評は、ハッとされるものがありました。



何にせよ悔しさはありますが。
リアニメーションさん、貴重なご機会をありがとうございました!

僕たち、香港でDJするぞーー!!

 脂肪燃焼団、香港に行きます。
きらわんを代表し、DJをしに行きます。

 

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 これ、本当は4月のきらわん内で発表したかったのですが、なんせ初めての海外公演ですので、ちょっと整えるべきものが整わず、発表できずにいました。
幹事である僕の力不足です。申し訳ない。
長年きらわんを支えてくださったお客さまのおかげで、先方にも名前が知られ、送り出してもらいました。
改めてこの場を借りて感謝申し上げます。


 発表はできないものの、興奮は冷めやらず。
4月のラストをカードキャプターさくらにしました。聖地だからね、香港!
告知できないまでも、感謝と、公演の無事を祈って。


機動武闘伝Gガンダムカードキャプターさくら金田一少年の事件簿
カウボーイビバップ

世界を席巻する経済と、風水によってデザインされた街。
ミステリアスで淫靡な魅力を秘めた街。

10代の僕の目にずっと輝き続けていました。
そして、今、その香港がわが国のアニメ、コミック、ゲームに目を輝かせている。
僕が大好きだったものを、同じように求めている。

そんな人たちと同じ場所、同じ時間を過ごすことができる!
信じられますか。こんな夢のような出来事。

20年前。
地元の映画館で上映が無かったから、わざわざ新宿までさくらの映画を見に行ったヘロウ少年に「キミは20年後この街に行って、仲間たちとDJをするんだよ、あと、ちょうどその頃にさくらの新作も放送してるよ」なんて言って、信じてもらえると思いますか。特に後半の方。
まさに、ファンタジーです。
実はこの商店街の居酒屋の表の扉は異世界の古都に繋がっているのです!と同じ次元の出来事です。



 二度とはないチャンスのために、ここ3ヶ月、色んな本を読んで香港を勉強しています。
お年寄りに優しいのは儒教の国。二階建てバスはイギリス譲り。
赤が大好きなのは大陸譲り。民主主義が行き渡っているのはイギリス譲り。
異国のカルチャーを求めるのは港町ならでは。
日本が好きな人、94%!日本の食物の最大輸入国(国民1人当たり)!
年間訪日者数、100万人以上(人口700万人なのに)!


こんな素敵な隣人のことを、今まで知らなかった。
恥ずかしい限りです。


でも、知ることができた!
アニメ・コミック・ゲームが僕にくれた、身に余る幸せなプレゼントです。


 僕らが「脂肪燃焼団」の名前で呼ばれたわけではありませんが、今まで訪れた誰よりも勉強しますし、誰よりも準備します。
きっかけは何だっていい!皆さんのスペシャルになりたい!!


 アニメを通じて憧れ続けた、ひとりの「香港迷」として、精一杯お返しをしたいと思います。

アベンジャーズインフィニティ・ウォーは面白いつまらないとかそういうんじゃない別次元の体験

 アベンジャーズインフィニティ・ウォー、観ました。
あまりくどくど書かない。
面白い?つまらない?
分からないです。
こんな映画観たことない。それだけです。


いちばん最初の「アベンジャーズ」は、まあ、何だかスゴいお祭り映画だから行ってみよう、というような、ノリで足を運ぶ感じでした。
とにかく映像がすごくて、で、背景も何だかしっかりしてそうだなと思い、気がつけばドップリ。
その構成の美しさ、壮大なイマジネーション。一筋縄ではいかないメッセージ性。
マーベル・ユニバースに首ったけになりました。


そして集大成のインフィニティ・ウォー。


「びっくりさせるよ」「過去18作品の伏線全部回収するよ」


監督のリップサービスかと思ったら、これがマジだった、というね。



監督がそこまで言うなら、なんとしても隅から隅まで楽しんでやろうと思って。
今作を見る前は「アベンジャーズ強化月間」と自ら定め、1ヶ月位のスパンをかけて、過去18作すべておさらいして臨みました。
メチャ大変でした。

カタカナを覚えるのが苦手なので、登場人物ノート、キーワードノートも作り、100以上の単語を睡眠時間を削って覚えました。


宇宙誕生から現在までの歴史を系統立ててきちんと整理して。


まるで世界史のテスト前のような期間を過ごして観に行ったら。



一体何なんでしょうこれは。予習した分だけ、面白い。そんな映画ある???



えぇ、あの映画のラストのその後って、そういう事になったの…
そのキャラとそのキャラは背景がこうだから当然こうなって…
インフィニティ・ストーンは今あそこにあるから…
あー、そうそう、キミはそういうの得意だからね、当然その役割になるよね…



「君たち過去の18本は当然ちゃんと覚えているんだろう?あのときのアレはこうなるんだよ」と、次々に目からウロコの大サービス。


何だこれは、何だこの体験は。


もはや、テレビのCMでやってたから観にきました、などという「新参者」の入る余地はない。
いやもちろん、ボケーッと見てても面白いけど。


10年間の英才教育に耐え抜いた、エリートしかついていけない高度な世界。


構想10年、シリーズ19本の映画って、こんな深いものなのか、と、衝撃を受けるばかりの2時間30分でした。



重ね重ね、面白い、とも、つまらない、とも、言いません。


8年前の伏線を回収してみせる比較対象作品がないから。


でも、とにかくもう、間違いなく、人類初となる体験ができて、とにかく幸せだった。
そんな感じです。

あまりにも持ってないからハリルホジッチ監督の話題でも挙げるか

 

 このオッサン、タイミング悪っるう!!!!!

 

 

www.soccer-king.jp



あの人のアレがあって、北のあれこれがあって。
おおよそこれ以上考えられないくらいタイミングが悪い記者会見。
ただ、内容はとても興味深かった。
ちょい「巻き」で帰宅して、じっくり観ていました。


別に、サッカー協会、ハリルホジッチ監督、どっちかが全面的に正しくて、どっちかが全面的に嘘つきだとは思いません。が、ハッキリ言って、この監督はどう考えても高い知性を持っている人
情理を尽くして語ることを分かっている人です。

 

ハリルホジッチ監督と選手たちとのコミュニケーションや、信頼関係の部分が多少薄れてきた。それが最終的なきっかけになったのは事実であり、それまでのさまざまなことを総合的に評価して、今回の結論に達しました」

 

サッカー協会の田嶋会長はこんな事を言いました。

 

これについて、ハリルホジッチ監督はこう答えていました。

 

コミュニケーションとは幅が広すぎてよくわからない

 

 2月に長谷部(誠)、川島(永嗣)、吉田(麻也)と会った。その時にコミュニケーションの問題は起きなかった。

 

 3年間、何も問題はなかったと認識している。疑問に思っているのは誰とのコミュニケーションなのか。選手からはたくさんの励ましが来ている。解任後、15人の選手から惜別のメールを受け取った。

 

いろいろな情報が私の耳に入ったが、自分の仕事だけに専念していた。やるべきプレーになっていないということをいう人もいた。なぜ(田嶋幸三)会長も西野(朗技術委員長=当時)さんも一度としていってくれなかったのか。何かあっても誰も何も言わなかった。

 

 

 万事この調子でした。
ワールドカップベスト16監督を、リーグアンの得点王を、たかがアジアの国が、本番前に突然前触れなくクビにしたら、普通はのたうち回るくらい激怒するだろうと思います。
そうそう、この件について毎日新聞社が「ハリル『私への敬意が足りない』」って見出しをつけてますけど、「元ワールドカップベスト16監督で元リーグアンの得点王」って注釈を付けたほうが誤解が少なくていいんじゃないかと思いますねあまりサッカーに詳しくない世間の人が客観的な判断を下せないんじゃないかと思うんですよね


ハリルホジッチ監督の会見、僕は正直、舌鋒激しく日本サッカー界の闇をひとつひとつ暴きまくり、罵りまくる、そんなアバンギャルドな姿を見てみたかった、という気持ちもありました。

でもこの人は違いました。
あくまで、冷静に、そして具体的に、自分が置かれている不可解な状況を滔々と話してくれました。
ここまで支えてくれたサポーターへの感謝を告げながら。


どっちが真実かは判断できません。
しませんけど、一個人として、ハリルホジッチ監督を無下には出来ないと感じます。
実際は、ハリルホジッチ監督、メチャ嘘が上手なのかも知れません。
でも、それならサッカー協会は、真実を語るのがヘタ過ぎます

僕のような、たまに地元のサッカーを応援して、たまに雑誌を読んで、たまに「FIFA」をプレイするくらいの「普通のサッカーファン」にも分かるように、なんでハリルホジッチ監督が解任なのか、ご自分らが下した判断を、簡単な言葉で、シンプルに、具体的な数字を使いながら、責任を背負う個人の名前を挙げながら、論理的に、語ってくれれば良いんです。
私学の最高峰・早稲田大学の出身の方が多いのですから、その高いインテリジェンスで、庶民に分かる言葉でひとつひとつ説明してくださいよ。ハリルホジッチ監督のように。


日本代表の勝率を1%でも上昇させるために努力なさっているサッカー協会さんは、そういえば、これからの展望をこんな風に語っていましたね。

  

日本サッカー界が蓄積してきた全ての英知を結集して、オールジャパンの態勢でW杯に臨む日本代表をサポートしていきたい。 

 

はあ。なるほど、オールジャパン

オールジャパン」という言葉の響きを聞いて、気分が良くならない日本人は少なくないでしょう。そりゃ、自分の国だもの。

しかしですよ。
客観的な言葉で言い換えると、これって「世界ランキング60位の国が、たかだか20年の英知を結集して、世界ランキング60位の国の人間で固めたスタッフで、代表監督の経験がない人間を筆頭にW杯に臨むという意味ですよね。


墜落しそうな飛行機がある。
「この飛行機は墜落しそうです。かつて名パイロットと言われた機長ですが、現在は調子が悪いようです。少しでも生存の確率を上げるために、今日が初フライトのフレッシュなパイロットに替わってもらおうと思います。大丈夫です。彼は偏屈な前任より人柄がとてもいい。パーサーたちとも仲良くやっていけるはずです。」
今のところ、こういう道理にしか聞こえないわけですよ。僕にはね。

オールジャパン」とかいう影も形もない、ただ耳障りの良い言葉を掲げながら、うまい汁を吸おうという奴らがワイワイワイワイ騒ぎながらこの場を切り抜けてしまおうと思っているような気がしてしまうんですよ


だからね、ハリルホジッチ監督のように、理路整然とした説明で、サポーターに正面から向き合って、日本サッカー協会にも真実を語って頂きたい。
自分たちに非がないなら、それが出来るはずです。


コミュニケーション能力?
オールジャパン??


そんな、現実にあるようなないようなコトバはどっちでもいい。


何月何日に。
何という試合の、開始30分の場面で、これこれこういうことがあって、
この出来事にこれだけの影響があって、ここを評価している。


そういう事実があるのなら、ひとつひとつ、そう言えばいい。


そういった丁寧な説明、あるはずの理屈を放棄して、人の感情をくすぐって何か言ったつもりになる人間は、個人的に大ッ嫌いですし、憎むべき悪だと思っています


僕は日本サッカー協会を信じていますよ。
Jリーグの開幕を生で見届けた世代なんですよ。
ぜひとも、意義のある回答をしてほしいと思っていますよ。
本気で思っているんですよ。

あるいは、人並みに、誠実に生きているつもりのひとりの大人として。
欲に目がくらんで常識的な判断も下せない、下さないようなモウロクしたジイさんが、コミュニティ全体の成長を阻むような組織は嫌だな、そういうおぞましいものを「もう」見たくないな、と思って、見守っているんです。

 

 記者の方々に心より御礼申し上げる。私には優しい人々だったと思う。どうか客観的に記事を書いてください。私のことはどう言っても構わないが、日本代表は窮地に陥っている。彼らに準備の時間を与えてほしい。いい試合をしてほしい。

 

日本人のリテラシーを。
日本人のマスコミのリテラシーを信じてくれたハリルホジッチ監督の誠意に対して。



誠意ある回答があればいいなと思います。



やっぱ、ないのかなぁ。

何なんだ!?レディプレイヤーワン!!

 デカい。
 そして、とてつもない、圧。
 この映画は一体何なんだ??としか、言いようがない作品でした。


wwws.warnerbros.co.jp

 

原因は知らないんですけど、僕はGWに死ぬんだと思うんです。確信を持っているんです。
先週はパシフィック・リム、今週はレディプレイヤーワン、来週はアベンジャーズ、見ようと思えばリメンバー・ミー、ボスベイビー、しんちゃん。世界中が俺を狙っているんです。なんかひどい目に合わなければ釣り合いが取れないと思ってるんです。


それとも、こういう映画を世界中が待っているのかなあ。なんか、スゴいなあ。


とりあえずこの映画について言いたいのは、老い先短いジジイが世の中で一番恐ろしいということですね。
「IP?ライセンス?知らねえよ!スピルバーグが使うからって言ってディズニーとDCと東宝サンライズカプコンSEGAにキャラ貸せって電話しろ!」と言わんばかりに他人のキャラクター使い放題。さらにはキーキャラクター・ハリデイという名のスピルバーグアバターが映画中を躍動する、躍動する。

実に低俗かつ、テーマ性の低い、ただの自意識の固まり。話題先行、中身空っぽ。
脂ぎったジャンキーな作品です。

大の大人の試聴に耐えうる作品ではありません。

こんな映画を見ても、人生には何の役にも立ちません。



でもメチャメチャ面白いぃぃぃぃぃ!!!!!!





そう。
「低俗でレベルが低くて大の大人が見る作品ではないけど、でも面白くて、観る前と観た後では人生が変わってしまう」
そんなテーマを背負いながら、今まで生まれてきたすべてのポップカルチャーに対する祝祭のような作品でした。


パシフィック・リムも、もちろん同じ、ゴツい「匂い」を感じる作品でしたが、レディプレイヤーワンに比べれば、ぜんぜん、いい柔軟剤を使っていますね
レディプレイヤーワンはその手の匂いを消すつもりは微塵もない。年をとると前頭葉が劣化してガマンが効かなくなると言いますがまさにそんな感じ。全編に渡り「オタクは無条件に素晴らしい」の嵐。ポップカルチャーとクラシックな映画作品を愛する気持ちがあれば、シンクタンクにも、特殊部隊にも勝ちます。その上、好きなものだけ一途に一直線、握手券や課金といった札束ブン殴り合いが大好きな「2010年代の日本のオタク像」などに寄せるなど全くなし。自分がどれだけ良作を観ているかで自分の人生の重みが変わると信じ、自分の好きな作品からの引用で信条を語る、マジモンのオタクだけを礼賛する、オタク界の朝鮮中央放送です。


従来、こういう人たちは社会的に排除されるものでした。
アニメや漫画といった商品を通してでしか自分を語れない人間なんて、軽んじられて当然でした。大人はリアルに触れ、リアルの厳しさに晒されて、大人らしく振る舞うものであって、いつまでもポップカルチャーに浸かっている人間は未熟でヤクザ者です。それが、当然です。


しかし、どんなに社会が間違っているとしても、ポップスがなければ生きられない人もいるし、アニメに生き方を学ぶ人がいる。
「誰が間違っていると言っても、僕はそうなんだもん」としか言いようがない人種が、世界中に増えつつあるということですね。

なぜ、たかがアニメ、たかがポップスに、人は痺れるほどの衝撃を受けてしまうのか。

その仕組みは、ウェイドがオアシスの何に魅了されていたか、あるいは「イースター・エッグ」の存在そのもの、終盤、ダイレクトにハリデイの口から語られることで明らかになっていきます。切実なくらいに語られます。クサい。クサすぎる。でも、これを照れずに語れるのが円熟の域に達したスピルバーグです。


しかし、それにしても変な映画です。
今回「ヤクザ者」として描かれたソレントは、決して常識の外にいる人物ではありません。終盤、血が上るまでは至極まっとうなビジネスパーソンです。
そもそも、商売のために生み出されたアニメやポップス、オアシスの世界から、なぜ、それらを用いて一儲けしてやろう、経済を活性化させてやろうという「まっとうな」ソレントが排除されていくのか??
ある面では全く「成立していない」展開といえます。


何でソレントが悪なんだろう?


いろいろ考えたんですが、アニメもゲームも「生きる上でムダなものだから」なんじゃないかなって。


アニメもゲームも、水や空気や食べ物でもあるまいし、無くても生きていけるもの。
でも、水や空気や食べ物に不自由していなければ、生きていると言えるのか?
そうではなく、誰かと共に過ごしたり、笑ったり共感したり、そういうことを通じて生きていることを実感するはず。
たとえどんな動機で生み出されたものであっても、ムダだけど、ムダだから、アニメもゲームも、尊いんですよね。


そんな、恍惚の時を与えてくれる、かけがえのないものたちに値札をつけ、我が物にしようとするソレントは、まったく常識的ではあれど、本質的な意味で非人間的であり、憎むべき悪なんだ、という構図ですかね。


それを毅然とはねのけるウェイドの姿は、大人としてはダメなんですけど、やっぱりカッコいい。
現実は、どうしてもそうはいかない。
目が眩むこと、多いです。
僕自身も、権力のある人が目の前にいれば、やっぱりお目通り願いたい。値打ちをつけてもらいたい。
内心では「ヤクザ者」と思っていても、金儲けをしている人や、人のものを食い物にして、いい思いができるなら、混ぜてもらいたいと思ってしまう。
人よりいい目を見てやりたいと思ってしまう。


でもどうなの、それ。
そうやって手に入れた何もかもだって、長い目で見ればかりそめ。

人生なんて、オタクにステ振りしようが、現実にステ振りしようが「ポップ」なもの。

好きな方に振り切っちゃっても、いいんじゃないの。俺も昔「シンドラーのリスト」とか作ったけど、やっぱこういうのが好きだわ。


そんなメッセージがビリビリ伝わってくる、オタクの大師匠からのアツい作品でした。

Re:animation公募DJコンテストに臨むチャレンジャーの一考察。

reanimation.jp

 

 脂肪燃焼団、めいっぱい背伸びをしている最中です。


 このコンテスト、どんな結果が待ち受けているかは分かりませんが、半月向き合ってみて、取り組む上でひとつ道筋らしきものが見えました。


大事なのは多分、このテーマを「どれだけ未解決のまま抱えられるか」なのではないか、と思います



「公募、出してみよう!」と決心してMIXに取り組みはじめ、週2本ペースで既に4本のMIXを作ってみました。

1本目は「とりあえず気の向くまま」。
2本目は「テーマを意識して」。
3本目は「高得点を狙って」。
4本目は「個性を活かして」。


さまざまな試行錯誤を重ねて、僕ら脂肪燃焼団の30分の密度は確実に濃くなっています。
コンテストだから当然、色んな要素を試して、高評価を狙っています。
30分を作ってみれば「洗練されており、論理的にも高得点が狙えるパート」と、そうでもないパートが出てきます。それを取捨選択し……いよいよ、大詰めと言うところまで来ています。

が。


この期に及んで気づいたことがあります。


いま脂肪燃焼団は「間違いなく高得点が狙える曲」を1曲、削るか、残すか悩んでいる最中です


ここを終えれば、あとは収録のための練習を繰り返し、精度を上げるだけ。
ただ、このほんの1曲のために3日、足踏みをしています。


なずはディレクターとして「外せ」と判断しています。
作った僕はこの曲に出会うまで、1週間かかりました。
何時間も必死で考えてきました。まだ決心ができていません。

が「悔しい気持ちがあるが、最終的には外すしかない」と思っています。


理由はなんだろう。
「心の針の振れ方が予想通りだったから」でしょうか。


◆コンテストテーマ

「大空の下で聴きたいDJ MIX」。



良い曲を選ぶ、セレクターとしては自信があります。

もし「このテーマに合う良い曲を1つ選べ」なら、優勝できると思っています。



空と大地と風と空気。その美しさを歌う歌。
音楽の素晴らしさを歌う歌。
美しいメロディ。


その、すべてを兼ね備えた曲を、探して、探しまくって、
「あ、これだ」と思うものを見つけました。


でも……与えられたミッションは「DJ MIX」。
30分を使って「大空の下で聴きたい」を表現しろと言われている。



確かに最良の曲を探しました。
この曲は3分30秒。
しかし、残りの26分30秒はいったい何のためにあるのか?


いよいよ期限が迫る中で、不思議なことはまだあります。 


「間違いなく高得点が狙える曲」を「要らない」とディレクションしたなずが「高得点に繋がるか分からない、テーマと密接に繋がっているように思えない曲」のいくつかを「ここは、まだ判断しないでおこう」と、まだ保留している、ということ。
そして、それを選んだ僕自身も、
「実は、ここは得点に結びつくかハッキリよく分からないんだ。何となく選んだんだ。着実に点が取れる構成を作るために、ここは切って、さっき切った曲を残さない?」


と提案する気持ちが起こらないこと。
「それでも、この曲はあったほうがいいんじゃないか」と思っていることです。


なぜか僕らは「大空の下で聴くなら、これがいい」と、根拠もなく数曲選んでおり。
これなら共感してもらえる、これを共感してもらいたい、という強い気持ちを抱いている。

いくら洗練しようとしても「作者である我々自身も何故選んだか分からず、まだ手をつけられない部分」が残ってしまうことに気づき始めています。


 

コンテストの構成・選曲・練習、とても辛いです。
気力も体力もイマジネーションも、想像を超えて必要でした。


大空の下で聴きたい曲を30分列挙できれば、ひとつの「アガリ」の形。


うんざりするくらいの時間を費やして
「この曲がもっとも今回のテーマに相応しい」と思った曲に出会い。
あがってしまおうか、という所まで来ました。


しかし、手放す。

「自分で『大空の下で聴きたい曲コンテスト』にすり替えて、楽をしようとしていないか?」
「何とか30分をまとめあげるために、手を挙げたはずじゃないでしょう?」

という、あまりに初歩的な気付きとともに。


「大空の下で聴きたい」この意味を、まだまだ、最後の最後まで留保して、


自分自身の「何だかわからんけど俺はこれだと思う」と向き合い続けなければ。
……というか……向き合い続けたい。


ひとまず、そういう心境までたどり着いたところです。


はてさて。
あと2週間の試行錯誤の先に、


「いやあ、こうして形にしてみてはじめて分かった。だから僕らはこれが使いたかったのか」


そんな瞬間までこれからたどり着けるのでしょうか。


よく分かりませんが、もしその境地に辿り着けるなら、100人が100人「良いね」と言うMIXよりも、きっと面白いものが提出できるんだろうな、と僕らは思っています。


このコンテストに向き合い「あれ?俺、今までにない、良い山を登り始めたんじゃないだろうか」という心良い感触を得ています。
修行の機会を与えていただいたこと、誠に感謝します。